« 一再倒霉 台湾 | トップページ | 今月号は、「三色旗袋」です。-「わたしの見た中国」 »

2016年7月 9日 (土)

今週は、映画を紹介 「延安の娘」

Yjimage_1

  今週は暫くぶりの、映画の紹介です。
 但し、と言っていいのか、残念ながら、なのか
 こちらは、中国が題材ではありますが、日本映画、しかも、
 記録映画ですね、更に、もう10年も前の発表のものですが・・・。
  この残念感は二つありまして、
 一つは、中国映画に最近、見るべき優れた作品が少ない。
 二つは、この題材も本来は?中国人が扱って作品として
      見たかった。
 一つ目の残念感は、
  どの国も立て続けに優れた作品が次から次と発表される、
  映画の黄金期があるんです。どの国にも。
  大体はそれって、文化の成熟度に比例して発表されるので、
  順に各国いい作品が発表され、暫くはアジアの時代が続くだろうと
  わたしなどは期待していた。その期待を中国に求めていた。
   まだまだ、描き切れていないテーマが中国には沢山あると
  思えたし、それを作品に仕上げるだけの優れて人材が映画界を
  取り巻いていると期待していた。
 二つ目は、この作品は“文革”の時代を扱ったものなのですが、
   これをこのまま記録映画とした点にちょっと・・・ね、というのと、
   それを日本人作家に任せた??のも更にがっかり。
   無論誰が描こうと自由なのです。
  外から(中国人でないものが)作品に仕上げる良さもあります。
  そんな本は数多く出ています。優れた作品も多数あります。
  ただし・・・それが映像ともなればその数はグンと少なくなります。
  それは何故でしょう。
   それは、こうしたテーマを真正面から取り扱ったその立場が
  どうしても、見逃すものが多いからでしょう。そうじゃないんだよなぁ・・・
  という、点もあれば、そこは、違うでしょうとか、えぇ~そこですか?の
  勘違い?も。
   ということで、
  この映画はドキュメンタリー。“文革”の下放された学生たちの中には
  こうした話は数多くあったと思う。
   父親も母親も認めず、里親に育てられた、娘が、
   北京にする父親を探し当て、会う。
   カメラはそれを追いかける。
   会うまでのゴタゴタ、会ったその日の父親とその周囲の人たち。
   会ったあとのその後の父親。娘。がテーマ。
   もし、こうしたテーマで映画をそれもドキュメンタリーで撮るなら、
  登場人物には多くを方わせない方がいい。話すことより映像でそれを
  見せるべきだ。黄土高原、農民の表情、娘の涙、父親の困惑・・・
  語れば・・・それを言葉にすれば、何かを失う、映像はそれを余すところ
  なく見せてはくれるのだが、
  ただ、問題は、語らない?映画を見せられた方にそれを受け取るだけの
  準備があるかどうかだ。
    多分この映画、中国ではこれからも公開にはならないでしょう。
  ただ、言えることは、
   これくらいのものは、中国で撮影をさせて貰えるようにはなった、
  ということです。

|

« 一再倒霉 台湾 | トップページ | 今月号は、「三色旗袋」です。-「わたしの見た中国」 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 今週は、映画を紹介 「延安の娘」:

« 一再倒霉 台湾 | トップページ | 今月号は、「三色旗袋」です。-「わたしの見た中国」 »