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2015年10月15日 (木)

「空中小姐」

U31455486272389908540fm21gp0 「空中小姐 コン・ヂォン・シャォ・ジェ」

 に、ついての話題が続いておりますが、
  今日はそんな中で、わたしの出会った、小姐たちをちょっと紹介。
  この人たちにわたしは特別な思い入れもないし、
  この人たちを別にお付き合いしよう・・・ってんではないので、
 わたしがこの方たちと接する、というか一緒の時間は極限られてます。
   国際線で4時間未満、中国国内線が逆に国土の広さもあって、
 時に5時間越えなんてなこともあるにはありますが、それでもこんな
 数時間のものです。
   加えて、この方たちわたし一人を相手してるわけではありませんし、
 昨日も書きましたが、機上の人ともなれば、というか地上の人の時も
 そうですが、基本わたしは手のかからない客でして、座席のコールサイン
 を押して、呼びつけて何か用を頼む、ということもまずはありませんし、
 通路に立ったりして彼女らの邪魔をすることもありませんし、
 ただただ大人しく本や新聞や雑誌なんかを見てる、
 恐らく印象に残らない客であろうと・・・。
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  そんなですから、逆にこちらから
 彼女らの印象を・・・と言われても、 
 今月号の「わたしの見た中国」のような
 出来事でもなければ、記憶に残るものは
 ない。
  それでもやはり数乗ってるとたまには
  変わったこともある。
   国際線だったと思う。恐らく前の席の方の荷物が少し大きすぎたか
  重すぎたか、中国の方の荷物は大きいのが多い。で、頭上のその
  荷物入れに入ったは入ったんでしょう。そして、離陸の前には彼女らが
  一応頭上の安全を確認するから、それもしたんでしょ。で、途中でわたしも
  見てはないが、多分?一回そこを誰かが開けるか何かしたのでしょう。
    そのあとキチンと閉まってなかった。それには誰も気づかずにいた。
  途中、ちょっとした時間だったが激しく機体が揺れる場所があった、
  わたしは何の気なしに上を見上げて、アレッ!閉まってないなぁ・・・
  危ないなぁ・・・と、思ったわたしは、立ち上がりそれを処理しようとした。
   その時のサインは当然、シートベルトを締め、座席に・・・・だ。
  そりゃ、わたしも見て知ってるが、もし荷物が転げ出てきたら危ない。
  しかも前の席の真ん中には小さな子供が乗ってる。いや大人だって駄目だろう。
   立ち上がり、上のカバーを開けようとするが、何かが引っかかって開かない。
  んん~、急に開けてもこれまた危険なんだ。
   と、その時、前の方のあの何ってんですか?空中小姐が座るあのこっち向きの
  席。あそこでわたしを睨んでた小姐が、先ずは手で座れ座れのジャスチャー。
    わたしだってそれは判ってるが、何かが引っかかってる。半開き状態、なお
  危ないでしょ。前の席のお父さんは寝ている。お母さんは音楽を聴いてる。
    小姐は、いよいよじれて、わたしのところまでやってきた。
    多分、一瞬何語で言うか迷ったと思うが、取り合えず中国語で、
  座って下さい!サインが判りませんか?シートベルトをして・・と、
    わたしは荷物の何かが挟まってること、危ない、半分開いてる、ってな
  ことを単語を並べたような中国語で言ったんだと思う。焦ってたから。  
   そこで、小姐は気づいた。こいつ中国人じゃないわい、と。
   更に小姐は理解した(・・・と思う)、日本人ならこんな無茶なことはしないので
  何かしら理由があるはずだ、と。
   そして、わたしが片手で抑えているその荷物入れにやっと気づき、
  確かに何かがつかえてるが、半開きで一気に開いたりしたら荷物がドット下に
  落ちてきて、危ない・・・と。
   そこで、わたしがここを抑えているから、貴女はその先の今にも落ちそうな方の
  荷物をよく見て、先ずは、これ一回開けますよ、
    いいですね・・・?開けてます。
   その時、さらに大きなうねりがあって、機体が大きく傾き、
   蓋が開いた。幸いなことに、客席側と反対に機体が大きく傾いてたので、
  中の荷は飛び出さず、逆に収まった。
    パチン!と音がして、完全に蓋がされたことが確認できた。
    まぐれだ。あれが機体が逆に傾いていたなら、中の荷物がドット出た
  ような、気がする。危なかった。ラッキー!!
    こちらはどきどきものだったが、小姐は別に慌てるふうもなく、
  「好了!」OK! みたいなことを言ってすたすた自分の席に戻って行った。
    その騒ぎで寝ていた前の席のお父さんも起き出し、お母さんも何事かと
  イヤホーンを外したが、まるで事情が分かってないので、
    まぁ・・・いいんですけどね・・・いいんですよ、でも、こんなんに頑張ったのに
  誰一人わたしに礼も無かれば、ねぎらいの言葉もない、
   そればかりか、遠くの人は事情が分からず、またあんな変な客が・・・的な
  目で見られてるような気がする。
    んん・・・ちょっと釈然としないまま、目的地へ。
  到着!!
U78467666971963205fm21gp0 中国の人たちはまだ機が止まらないうちから
 早々と降りる支度をはじめ先を争うように
 前の降り口へ進む。
  わたしはと言えば、まだ先ほどの事に拘り、
 あの上の棚の何が引っかかって、何が落ちそう
 だったかを見極めたかったのだが、一度の殺到
 する中国の人たちの荷だしを見てたらそれも
   結局わからず。欝々?と出口に向かい、
  機の出口のところに近づくと、数人の空中小姐が並んで、客を送り
  出している。いつもの風景だ。
    と、その内のお一人が、わたしに話しかけてきた。
   もしよろしければ、これをお持ちになって、お飲みになりませんか?・・と
  手には、一本のワインボトル。まるごと一本。
   恐らく機内で提供する為の、そのワインと思います。
   なぜわたしに?と・・・一応は言ったんだが、わたしもこれって恐らく先ほどの
  あれのお礼かな・・?とは思った。
   でも、まだ後ろにも降りる客は列をなしてるし、行儀の好いわたしはそんな
  ところで渋滞を作ちゃいけないと、思うから、
    ありがとう!!
   と受けとった。
    預けた荷物が出てくるのを待つ間に、
    じわっじわっ・・・と、暖かいものを感じた。
    な~んだ、やっぱり見てる人は見てるし、判ってるひとは判ってるんじゃない、
  と。
    これ、今でも強く印象に残ってますね。
   更にその先もあって、
    このワイン、ホテルで飲もうとするんですが、
    何せ、ワインの栓抜きなんてなものを持ち合わせないので、
    この後、とても苦労したのも覚えてますね。

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