『 1966年 』 今週読んだ本 - 今年のこの一冊
いや、実はまだ読み終わってない。
ひさびさの原書です。
欲しかったので、漸く手に入り
勇んで手にとって読み始めたんですが、
流石に原書はそうそうすらすらとは読み進まず、まだあと少し
あるんですが、まぁまぁ明日には読み終わるでしょ。
今年、2014年のお勧めの一冊はこれに決まり。
と言ってもわたしはそんなそんな多く中国の本を読んでる
わけじゃないですしね、かつ、たまに読んでる本も今年出版
されたモノとは限らない。
ではありますが、かなりの独断で、今年のこの一冊は勝手に
これに決定。
タイトルが「1966年」。まるで飾り気が?ない。
装幀もまた。飾らない。
でも、もうこれだけで中国のある世代の人にはもう何が言いたいかが
大体判っちゃう。それくらいこの年は忘れらない。
日本人にとっては、この年代、経済が上向き、インスタントラーメンが
食卓にのぼり、ビートルズが日本にやってきて、日産サニーが発売に
なったそんな逆に輝かしい?年。
どこか苦々しい、コトバが詰まる、そんな年。
毛沢東が文化大革命を唱え、この年の夏一人の
作家が自ら命を落とします、作家・老舎。
この「1966年」の著者
王小妮 ワン・シャォ・ニィ
1966年から1976年或いはこの前後を含めて
中国のこの時代は題材に小説は枚挙にいとまがない。
そんなに熱心でもないわたしでも相当読んでる。
過去にいくつかの優れた作品があり、それぞれがベストセラーとなり
ある本は当局から睨まれたりして、ある本は日本でも翻訳されかなり
評判にもなりました。
1966年はその、正にその中国がそちら側へ足を踏み出した
その記念すべき年。
この本は短編集の形態をとってます。
11編。
内容には激しさはありません。時代は大きく変わり激しさを増して
いっているのに、小説の中の世界はある意味とても静か。
この静かさが辺りを際立出せる、そんな小説集です。
もう翻訳本が出てますかね?スミマセン、ちょっと判りません。
あと1編読み終えれば、読了です。
そういう構成にはなってません。なってませんが、もし一年を
各月1編でとらえるなら12編必要です。
別にそのひとつひとつの物語が月を代表もしてませんし、
月ごとに書かれてもいません。
でもわたしがいまあと1編を残して読み終わったとき、
あとの1編はきっと、中国の人ならそれぞれが自分で書くべき
1編なのではなかろうか、と勝手に思ってます。
好い本でした。お勧めです。
翻訳本がまだなら必ずこの本翻訳されると思います。
売れると。
それを待っても読む価値はあります。気に留めて置いて下さい。
王小妮著 『1966年』
この方の別な作品をもう一つ読んでみたいなと今思ってます。
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