ビールの量り売り、ストローで飲むビール、江沢民用特製ビール
お酒に関する話題が続いていますが、もとよりわたしにはこれを
語る資格がないので、この辺で終わりにしたい。最後にわたし自身が
体験したエピソードを書き留めておきたい。
エピソード Ⅰ
すぐに思い浮かぶのがこの
「青島啤酒チン・ダォ・ピィ・ジュゥ」
国内は元より、世界に輸出してますので、その名が知られています。
中国山東省青島にあるこの工場にはビール博物館まであります。
毎年「啤酒節ピィ・ジュゥ・ジェ」(ビール祭り)も開催されています。
三度この工場と博物館を訪れてます。ビール好きでもないのに。
それは、その都度違う連れがいたからで、わたし個人ではそんなに
訪れることはなかったでしょう。
二回目の時だったか、確か時の江沢民主席が青島入り。
どうりで、駅や飛行場の警備がちょっとうるさかった。
地元の人の計らいで例によって例の如く、酒席が設けられた。
その席にたまたまたコネ?があって、この日江沢民が来たのを記念
して、江沢民来青島記念特性ビールをビール会社では用意したんだ
そうで、そのお余り?がわれわれのテーブルにも来ますから期待して
ください、と言われた。宴もたけなわの頃、来了ラィ・ラ~!!と
運ばれてきた大きめのピッチャーに満杯のビールが4杯。へェ~・・
これがそうなんだぁ・・というのと、たった4杯??すぐなくなっちゃう
じゃん・・・とわたし。飲めない私にも、まぁまぁ記念ですから・・・と
勧められ珍しく、一緒にいただいた。
わたしの感想?わたしにビールの味の違いなど分かるわけがない。
席の他の方は、あ~だこ~だ何やら感想をのべながらあっと言う間
に飲み干していた。
宴も終わり、列席の日本人にかなりたってから、あの江沢民特製
ビールってどうでした?と尋ねてみたら、どの方も大して特徴もない
一般的なビールだとおっしゃる。
翌日には、中国側の人に、あの特製ビールって・・・と尋ねたら、
気分ですよ気分、という。ということは、あの席ではみんな褒め称え、
ありがたがって飲んでたが、全員がそういう意味で大人だった、
ということだけのことで、わたしのそのビールへの感想もまんざら
間違ってもいなかった。それに一旦飲み始めたら、ビールの味を
味わい分けるというのは、この人たちにとってお相当難しいん
じゃないかというのを知った。
エピソード Ⅱ
というのを見かけた。瓶でも罐でもない。
文字通り量って売ってくれる。その容器?
がわたしは金魚すくいのあのビニール袋
といってたが、これですよこれ。
なかなか信じて貰えない。これに入れて貰って持ち帰る。
昨日の話の続きでいうと、勿論常温。
しかも、もっと驚きの事実があるんです。
これを飲むのに、お店ではちゃんとストローを用意してましてね、
この袋にストローを刺して飲んでる人を見ました。
で、わたしの感想は・・・当然ですが、美味しくなさそう!!
駄目でしょ、ビールをストローで飲んじゃ。
エピソード Ⅲ
青島ビールですが、これが中国では
ホントに種類が多いのです。
旅していて思うのは、各地必ず数種類
の地場のビールがあるってことですね。
それらは、大概地元にゆかりの名前になっていて、
新疆ビールなんてのも飲んだし、どっか吉林だったかどっかでは
檸檬ビールなんてなレモン味の怪しいビールも飲んだし、
全国区?では雪花シュェ・ファ啤酒とか、五星ウーシン「啤酒」とか
とにかく多い。
しつこいようですが、わたしは酒飲みではないので、わたしが
ビールと注文するのはたんに食事の時の飲料として、頼むだけで
酔いたいわけでもなく、ビールの味を楽しもうというのでもなく、
要するに大して力が入ってない、早い話が何でも好いんです。
ところが、その食事の注文をとりに来る小姐シャォジェは、それを
許しませんね。菜単ツァィ・ダン(メニュー)にあるそのビールの
種類もそこそこ多くて、どれにするかを迫ってくる。
たまにどこの国か判断できず、三得利サン・ドゥ・リー(サントリー)
もあるよ、なんてかまをかけられたりもする。
わたしとすれば、どれでも好いんで、地元のにしようかな・・・と
思う。すると大概、余り聞いたこともないローカルな地元のビールは
地元の人は飲み飽きてるせいか、わざわざレスランでそれは頼まず
みな外国のそれだったり、青島だったり。
そのせいか、地場のビールはメニューにも載ってないことがある。
街を歩けばさんざん、そこらの雑貨屋さんで見かけたあのビールを
飲みたいと思い、それを口にすると、「没有メィ・ヨゥ・・・」
えぇ~隣の小さな店でも売ってるのに・・・
じゃぁ・・・というので、メニューの中から、これまで飲んだことのない
聞いたこともない、弱小会社のビールとおぼしきそれを頼むと、
またもやの「没有!!」キッパリだ。
この辺でちょっと険悪な空気になりますが、わたしは何も小姐と
食事前に争う気は毛頭ありませんので、どっかで妥協したい。
その結果、わたしが中国で一番多く飲むビールは雪花啤酒
ということになる。
ここで分かったのは、地元のビールはもともとが安く売られ
地元の人はその安いのを知ってるので、レストランとしても高い
値段はとれない。店側としては高いビールを売りたいが為の、
その為の「青島啤酒」だったわけでありまして、
日本人が中国でこのビールを代表と思わされているのも
この辺にからくり?があるようですよ。
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