中国(上海)からの年賀状ー貼好郵票寄賀卡
ホテルの門口服務員の小伙子に年賀状と切手を託し、
「没問題!放心!!」の明るい彼の声を背にしてホテルを出たのが多分
3時を回った頃だったと思う。あとはさしたる用もない。地下鉄を使って街の
様子などを見て、夕食を外でとって戻ろうと思っていた。
彼に切手を貼って出しておいてくれるように頼んだので、今夜は何もすることも
なくなった。ゆっくりシャワーを浴びて、テレビドラマなどみて休むだけだ。
本当のこれだけのことでも助かる。順調だ。
貼らなくてはならなくなりそれが煩わしい。
頼んだ彼には分かり好いように一通あたりの切手を
一セットづつに分けて渡してあるし、一通あたりの日本までの貼るべき
額も知らせてある。なにせ全て貼ればピッタリなので余ることもなければ
足りなくなることもない。単純作業だ。大丈夫だろう。
切手の図柄も、年賀状ですので、おめでたいのを選んで買いた
かった。来年は「龍年」だし、「龍」がデザインされた切手もあって
多少はそれも混ぜて買えたのだが、郵便局窓口で、
「出来るだけその龍の絵柄の切手をお願いします」と頼んだのだが、
「没有・・」と言われた。また、没有だよ。
偶には「はい!」という返事も聞きたいものだ・・と思っていたところに、
切手を貼ることを頼んだ時の小伙子の「没問題!」のはずんだ明るい声
には助かった。
それで、彼にお礼をするのに、確かに少ない枚数であればこれくらいの
仕事?はホテルのサービスの範囲にあり、それでいいのでしょうが、
私のはちょっとその量を超えている。作業もちょとだけ煩雑。
こんな時のお礼は幾らぐらいすればいいのだろうか??私にも分からない。
恐らく正解と呼べるものはないと思う。その時のその状況とこちら側の気持ちの
問題だ。多すぎてもいけない。といって私は多すぎるほど出すことはないと思うが。
ほんの数秒で私が出した結論は、その時ポッケトにあったお札の高にもよるが
百元札が数枚、これは百元は流石に多いだろうと考え。十元札がたまたま4枚、
これが決定的となりその四十元を彼に渡した。
今考えても妥当なところだろうと思う。五十元でもよかったが、札がなかった。
それにこれからお話しする結論からしても妥当だった。
私の賀状はとっくにこうした街角のポストに投函され
今頃はもう集められ郵便局に運ばれている頃と思い、
ホテル入り口で「おかえりなさい」と迎える彼に、さっそく気になっていた
「あれらの賀状はもう出した?」と尋ねると「まだです」と彼はキッパリ。
あれ、忙しかったのかなそれとも何か不都合でもあったかのか?
「どうしたの?」と聞くと「アレは意外に手間がかかってそれに遅いんですよ」と
何故か他人事の返事。そうは言っても相当時間がたってますけど・・・・
「彼は遅いんです」という。その「彼」は誰よ?
いろいろ話して分かったことは、どうやらこの小伙子私が頼んだ仕事を
更に自分が使える下の者に、下請けに出してるらしいことが分かった。
「急ぐのか?」と言う。いやそういわれれば、時間を争うような急ぎではない。
ここでも彼は「没問題、不要担心」と胸を張っている。
下請けの彼には渡したお礼の一部が行ってるのだろうか・・・
いったい何時出すのだろう。明日は上海を離れる。離れる前にもう一度念を
押しておいた方がいいかな・・・
などと考え始めると、午後に喜んでいたあの気持ちはすっかりどこかへ
行ってしまった。
追記
(結論、これら年賀状は無事差し出され、日本の皆さんには無事届け
られています。彼の名誉の為に・。)
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