「養壺」壺を育てる?って??-『隗報』第85号、私の見た中国
『隗報かいほう』第85号の私の文章は、「養壺ヤァン・フゥ」です。
創刊以来毎号必ず、「わたしの見た中国」と題して、誰も気にもしない、
だから誰もそんなことは取り上げない、結果、誰も書かない、
そんな話題で中国を取り上げております。
この基本姿勢はホームページ、茶館『隗』での
ウェブ版「わたしの見た中国」でも同じです。お時間がありましたら、
どうぞそちらもご覧下さい。
ということで、毎回実にくだらない内容というかテーマというか、そんな
お話なんですが、今回の「養壺」は、
先ずこの「壺」は普通の「壺」ではありませんで、「水壺」と呼ばれ、
お茶を淹れるときに使う急須のことです。
ならばなお更、この「養」の意味が分からなくなりますが、中国語の
「養」はよくこのように使われたりします。
クルマだって、中国語には「養車ヤァン・チュゥ」と言うのがあります。
これは車をお買いになって以降の、維持を指してまして、
「買車容易、養車不容易」(車を買うのは簡単だが、維持が問題)と
中国では言われています。つまり、車は頑張れば買えるような所得になった、
だが、買った後の、維持費が大変だというお話、ガソリンだ駐車場だ保険だ、
の問題が大きいとの意味です。
さて、「養壺」は、その中国茶用急須をお買いになってからそれをどう
育てる?かの問題でして、これまたこれでうるさいのです、中国の人は。
コレクターがかなりおります。茶館『隗」でもこの
写真のように店内で飾っておりますが、これは
コレクションのほんの一部です。私でもどうでしょう?
お店に飾ってあるのと、自宅にもありますから、5~60個は持ってますね。
それで、もちろん、これらの物は中国で求めたものですが、
その買うとき買ったときの、お話を書きました。
実は私が書きたかったのは、後半部分の、中国の人たちの買い物に
対する姿勢というか、必要なまでの買い物の際の点検にあります。
多分、今でもそうだとおもいますが、とりわけ私が中国に滞在してた
頃は、中国製品の品質の粗悪さもあり、中国の人は何かを買おうという
そのとき、本当に真剣にそのものにキズがないか、欠陥がないかを
いやというほど探しますね、それは日用品のような簡単な品であろうと
工業製品のどれも同じに見える品であろうと、そうしてました。
一方、私(日本人)にはそうした習慣がないので、外側ぐらいは
見ますが、チラッと見てなんともなければそれを買います。
その点を、何度も何度も中国の友人・知人からそれとなく、
或いは強烈に指摘して注意されましたが、これがどうして、なかなか
直らないであります。
ですから、逆に中国の方が今、日本へいらしてお買い物をされる際、
日本製ということでの信頼感が先ずあって、安心して沢山お買いに
なるのだと思います。
私が「養壺」のこの文章で書きたかったのは、
不良品をつかまされることに、必要以上に面子をもって拘る中国の人の
様子でして、それを最後にちらっとのぞかせています。
つまり、話題は誰も書かないようなつまらんお話ですが、
その底に流れる中国の一般の人の様子などは、こうした
日常の誰もが気にも留めないそんなところにヒッソリと垣間見える
訳でして、あらゆる物事の真相とは、そんな大事件や誰かの
偉業や、大々的なところにあるのではなく、
日々の暮らしのなにげないところに本質は実は隠れている、
と考えております。ですから、きっとこれからもそうしたくだらない
誰も気にもしないそんなことを書き続けていくんだと思います。
どうぞお付き合いください。
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コメント
タイトルを見て勘違い
(;゜O゜)
育てると言うからてっきり茶道具などを、何度もお茶を煎れることで磨きをかけることだと思ってしまいましたね(笑)
投稿: 吉野 | 2011年6月13日 (月) 02時51分
ジーイェ!Ni好!o(*^▽^*)o
貴女の理解で合ってますけど?
何度もお茶を淹れたりもするんですね、これが。
更に、撫で回したりもして、可愛がる可愛がる、
この様子を「育てる」と言ってますよ~。
珈琲碗だって同じですし、珈琲を淹れる時の
様々な道具にも同じことが言えます。
いい道具、育てちゃって下さいね!
再会!!(TωT)ノ~~~ バイバイ
投稿: 函館日中 | 2011年6月14日 (火) 11時37分