SBOステーション・ブラックアウトー全交流電源喪失
核電站(原発)事故発生以降、
毎日のように新しいコトバが使われ、それを覚える・・
いやいや覚えちゃいないが、使っているのを耳にする、耳にした。
それらは、放射能線のその都度の単位であったり、
ある種の特殊な機械の名前であったり、
毎日のように新しいコトバが使われ、つぎからつぎと
発信され、その都度、覚えさせられる?
「SBO」もその一つ。
発電所そのものが停電となり、電源を失う、
なんてことは私たちは考えもしないが、こうしたコトバがあること自体
それは有り得ることだし、それが万が一あった場合に備えていなくて
はならないらしい。
東京電力が最近になって発表した事故当時の原発内の
写真のうち、事故当日の原発内管理塔のホワイトボードにも
この SBO の字が。
というのは、今回の原発問題が起きてからすぐに待てよこれって
どっかで読んだことがあるぞ、と思っていた。
私の読む本のその一番の多くは中国関係のものが占める。
ただ、中国ものといっても経済関係や、政治のものも多く、
そして歴史に題材をとった小説や、現代ものの小説も無論あるし、
以外に多いのは、中国そのものを扱ったエッセイのような形式のものが
かなりの量ある。
東洋経済新聞社刊
真山 仁 著
『ベイジン』上下2冊
奥付には08年発行とあるから
その頃に買い求めて一度読んだ
上下2冊の本で、
内容は、北京オリンピックを目前に
中国では電力確保の為に、中国東北部大連のそばに
原子力発電所を建設することとなり、それもその原発は
これまでの原発施設の中でも飛びぬけて大きな発電量を
計画し世界最大の原発建設にかかる。
そこに日本企業と日本人技術者も加わり、まさにあの
北京オリンピック開幕のあの日、08年8月8日開電が
至上命令となって、物語は動き、最後にその8日一旦動き
初めた発電所に事故が発生するというもの。
そのこの小説でいうともうお終いの部分に当たりますが、
事故が(小説では中国側の管理の不徹底が要因となっている)
起こってからの原発の様子はまさに今回の福島と同じです。
ということは、原発というやつは事故が無いことになってる?
が、ひとたび、事故となったらこれくらいのことは小説が先に
書かれているように、普通に予測?考えられる、という証明でして
全電源を失った原発、SBO
は、あり得る、考えておかなくてはいけない、備えておくべき状態
だった、ということでして、
そこに到る事故発生の原因を考えると、
そんな全電力を失うなんてことがそうそうあり得るべき?では
ないので誰も考えたくもなかったのでしょうが、
なることすら考えたくなかったのですから、さらに
その後の、そうなってからの事なんて誰も考えてなかったのですね、
その結果がこれなわけです。
ベイジン〈上〉
買ったきっかけ:
中国を舞台にした小説
感想:
原発事故を扱ったフィクションを改めて読み返してみた
おすすめポイント:
事故が起きるまでの日中の人間模様もなかなか面白いです。
ベイジン〈上〉 著者:真山 仁 | |
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