四川大地震から3年ー汶川地震三周年紀念
今日、5月12日で3年目。
日中友好新聞
「日本と中国」第2091号、の記事を紹介します。
以下、新聞記事です。
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復興計画が9月に完了
応用したい 中国の経験
四川大地震発生から5月12日で3年になる。四川省政府は、3月末で
住宅の修復・再建を含む復興事業の約9割が完成したと発表。
9月末までには全項目を完了させるという。中国政府が導入した、
「対口支援」と呼ばれる被災地の支援手法は、速さと着実さを示し日本
でも一部注目をあつめている。中国の震災復興の経験を参考にし、
東日本大震災の被災地復興への取り組みに応用できる点も多い。
「対口支援」は、ペアリング支援とも呼ばれる。四川大地震の発生後、
中国政府は、被災自治体ごとに非被災地の自治体と組み合わせた
ペアを決め、支援を法制化した。北京市や上海市などが、長期的かつ
継続的なきめ細かい支援を一対一で行って復興へとつなげている。
四川省政府は4月18日に記者会見を開いて復興状況を報告した。
国が定めた2万9000余の復興プロジェクトのうち、2万7000項目余り
が3月までに完成し、残りを9月までに完成させるという。中央政府が
掲げた「3年以内の復興」はほぼ実現すると発表した。
こうした中国の復興の経験が、いま日本で注目をあつめている。
東日本大震災の発生後、被災地へ向け物資の支援や公営住宅などの
住宅提供を行った日本の自治体は多く、防災関係者や一部の専門家
から対口支援導入の有効性が指摘されているという。対口支援の特徴
は、時々の要望に応じたきめ細かい支援を行える点にある。福島県の
双葉町が、さいたま市の施設に役場ごと集団避難するなどの動きもあり、
こうした対口支援が継続的でていねいなサポートを可能にする。
スピードを重視した政府主導の中国の復興政府は完璧ではなく、
仮説住宅暮らしを続けたり、心理面のケアが必要な被災者もまだ多い。
しかし、目標や期日を決めて道筋を明確にした点は高く評価できるだろう。
5月21日、22日には、東京で日中韓首脳会談が開かれ、これにとも
なって日中首脳会談も行われる。日本の被災地の一刻も早い復興に向け、
中国の震災復興の経験を参考にする姿勢も望まれている。
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2011年5月5日号。
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