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2011年1月25日 (火)

世界遺産・土楼 観光

   少し話が飛びましたが、龍岩市という誰も聞いたこともないような町に

  泊まり、更にそこから、バスで1時間半と言ってましたが、2時間かかって

   永定県ヨン・ディン・シェンへ移動、県は日本では町のレベルでしょう。

   そこの鳳城鎮フェン・チェン・ヂェン(鎮は日本の村の行政レベルでしょう)に

   到着。やれやれ、やっとだよ。

    龍岩からの長距離バスは、本来は多分幾つかの村を越えて行きますので、

   その途中途中にはバス停などもあるのでしょが、そんなんは全く無視。乗客も

   その地域の人が殆どで(多分私の乗ったこのバスの観光客は我々二人だけ)

   「あーあそこで降ろして」とか「この先のホラッあそこで停めて」といた具合に

   このバスほぼタクシー状態。更に途中手を挙げている村人を拾って、また、

   手を挙げているオジサンは自分は乗らず、車掌に荷物だけ託す、頼まれた

   方も毎日なのかどうか心得たもので、山一つ超えた辺りでその荷物を降ろす、

   これって、宅急便代わりか。

      ということで地元にとっては物凄く便利な、タクシー兼宅急便兼のバスは

    山道を縫ってようやく、「土楼」前に到着。

      車掌に「土楼を見に来たんだろう、降りろ!!」と言われる。

    えぇ~、そんな脅迫まがいに言わなくとも、バスジャックじゃないんですから

    降りますよ。ちょっと怖いお姐さんだったので、何も訊かず大丈夫かぁ~?

    と思って降りましたよ。お店もあるようだし。此処かなぁ、と不安ながら。

      と、ちょっと歩いたら見えて来ましたよ、あの写真で見たドーナッツ型の

    「土楼トゥ・ロゥ」が。何だ此処でいいんだ、あのお姐さん案外ちゃんとして

    たんだ!怖いだけで!脅さなくったっていいのに。

2010912_093 此処が入り口。数年前(多分3年前に)

世界文化遺産に登録されたので、急遽

こしらえた門ですかね、コレ!

  此処で門票モン・ピァオ(入場券)を

買います。通し件を買えと薦められました。

2日間(明日も有効だ、ということは明日又

     来て見れると言うことか・・)にひかれ買いましたよ。いざ入場。

     「土楼」は、それ世界遺産登録前から有名でしたし、その後も多数の観光客が

     訪れてもいますし、テレビその他の報道でご覧になられた方も大勢いらっ

     しゃって、「土楼」はきっと、こんなブログをご覧になる中国好き?の方は

     一度はその写真なり何なり見ておられるでしょう。

2010912_058こちらは、ゲートをくぐった先の「土楼」が

何点か点在してますので、そこを巡る為の

電機自動車。一応こんなにも環境に気を

使ってんもんね、をアッピール。有料。

台湾からの団体さんが楽しそうに乗って

ましたが、な~にそんなに広いわけではなく、

    これに乗らずとも充分見て歩けます。この地域だけですが。また他の、

    というかクルマでちょいと離れた地域にはまた何点か土楼が。

2010912_020  皆さんがご覧になっているのは多分

こんな「土楼」の写真。円形ドーム型でして、

真ん中は中庭というか空間になってます。

大きさは思ったよりも大きくて、小さな野球場

のスタンド部分を三階建てにしたようになって

いて、中のグランド部分は中庭、またはそこにも

     小さな建物や、井戸や、空いてる土地で家畜を飼ったり の造りになってます。

     デジカメ写真になったからというもの、アレって何枚でも撮れちゃうもんですから、

     気づかないうちにもの凄い枚数をとってたりして、自分でもなんだこりゃぁと

     思うんですが、大概の撮影ポイントは皆さんそう変わりはなく、

2010912_066 これが、3階まで上がって中の様子を写した

もの。ここは中に更にまた建築物がある

タイプのもの。見えているグルッと囲む

その3階の内側に渡り廊下があり、そこを

通って移動、数箇所に階段があり、そこで

上下移動。柱が見てますが、それを一区切り

     ぐらいにしてそれぞれ、部屋がありますので、部屋数として相当の数です。

       オット、「土楼」の何たるかの説明を忘れてました。

    ご存知でしょうが、一応。この建築物を「土楼」と呼んでます。土楼ですから

    外壁なんかは土を固めて憑いて出来ています。

      城壁と同じでその壁の部分がそのまま住居になっています。

      客家、ハッカと日本では呼んだり世界でもそうしてますが普通話では

      クゥ・ジャァと呼ばれる民族が、戦乱を逃れ自分達一族を守るために

    造ったといわれておりますので、先ずその選定の地が山あいの、城市から

    はずっと離れたそんな場所ですので、なるほど現在でもかなり不便な地域

    です。わざわざそうした場所を選んだ訳です。更に一族を強盗などからも

    守るため、あの形状、城壁型がよかったのでしょう。水の便が良い温暖な

    外敵の少ない、そんな場所を選びに選んでのこの場所とこの建築物、

    と言うわけです。それが1000年以上の時を経て、今度は世界遺産に

    なった、と、そういうことです。

     それで、先程申しましたように写真はもうコレデモかぁ~と言うくらい

    撮ってきてあるのですが、全部は無理だし期待もしてないでしょうし、既に

    ご覧になられたようなものも多いので、ここらを歩いていて私ならではの

    写真を紹介しましょう。

2010912_041 コレ、何やってるか分からんでしょうが、

土楼から土楼へ歩いて見ている途中ですね、

傍らの農家のような家の前がなにやら賑やか、

フラフラっと行ってみると、近所の人総出で、

家の前の池(泥沼みたい)の水を抜いて、

正にその中の魚(鯉かなぁ)を手づかみで

    生け捕りしている様子。子供たちは、「ア~ソッチソッチ!!」と騒ぎ、

    それを捕まえようとした大人が足を滑らせ危うく転びそうになり、大爆笑!!

    お年よりも、お母さん達も出てきていて、歓声を上げる。

      楽しそう。のどか。うらうらと気持ちよい陽が射し、水に入っている人でさえ

    水がもう温いのかのんびりしている。田舎だなぁ。

      今日はこの魚たちを使った、ご馳走になるんだろう。それもあってか

    ひとびとの声が弾む。こんな暮らしが、こんな家族が、何世代も此処で

    暮らしていたんだろうな、と思う。

      「コレって今日何か特別な日なんですか?何があるんです??」

    と尋ねた、先程のバスの車掌さんとさして年も変わらぬお姐さんは、

      「アンタ旅行者ね、大体この頃に一度池の水を抜くことになってるの、

       それに今日は××(聞き取れず)が帰ってくるし、特別よ。

       ア~ッそれも逃しちゃ駄目!(池の中のオジサンに指示)

       あの小さなのはスープにするととても美味しいの。アンタね、

       時間あるの?あったらメンを食べていく?美味しいよ。」

     エェ~全く見ず知らずですし、今ただ単に興味を持って尋ねただけの

     そんな冷やかしの人にまでこんな親切にしていいの??

       もちろん食べてなんか行きませんよ、それほどずうずうしくないし、

     まだまだ見るところもありそうだし。

        でもホラッ、ついさっきの怖いバスのお姐さんといい、

        彼女といい、何でこんなにも違うの。

2010912_040 こんな、のどかな、空気の美味しい、

気候もいい、そんなところでのんびり育てば

こうなるってことか?

  ンン~、でも家の前には高級車も

停まってますけど。金持ちなんじゃないの?

それにお姐さんいやに綺麗な北京語じゃ

      ないですか。ホントにここの人かなぁ。

    分からん事だらけのまま、更に奥え進んで土楼を見る。

    凄い迫力。「此処に泊まる事もできますよ」の老婆の話にちょっとグラッと

    来たが、ガマン。

      今でも静かなのに、夜になったらどんなだろう。電機もきてはいるが

    そう多くはない様だし。

      日本だと此処を舞台に殺人事件が起きたりしての2時間ドラマの

    舞台になりそう・・・何てなことを考えながら、

       帰りのバスはちゃんと1時間半で着いて、戻った。

     今日の研究課題、

      人が優しい性格になるかどうかは、環境だろうか、

      それとも家族の教育だろうか、

      それとももっと後の社会教育だろうか、

      優しさってなんだろう?あのバスのお姐さんのあの物言いも、

      私に対する優しさだったかもしれない、

      かもしれない。でも、怖かった。怖がらせるのは優しさか?、

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