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2010年8月 5日 (木)

渡島・檜山、観光客数 過去最少

  一昨日の、北海道新聞掲載の記事より、

  表題は、「昨年度の渡島、檜山管内

      観光客数 過去最少

        インフル、景気低迷響く 」

  以下、記事の抜粋ですが、記事は以下次のように続きます。

 ・・・2009年度の観光客数は、08年度の比べて渡島管内が5%減の924万

  7500人檜山管内が0.8%減の110万6300人となり、ともに現行調査を

  始めた1997年度以降、最少となった。新型インフルエンザの流行や、景気

  低迷による消費者意識の冷え込みなどが響いた。

     として、始まるこの記事ですが、

   (こうした調査が1997年度以前はしてなかったというが私には意外なのと、

   渡島に入る観光客と、檜山に入る観光客はどうやって分けるのでしょう、

   おそらく分けないのだと思います。両方に入る観光客が当然いるはずです。

   減少の原因を当然探るわけですが、この二つの原因に帰すのはちょっと、

   考え物と思います。)

      以下、記事は、それぞれの分析をしているのですが、

  ・・・団体旅行で訪れたと答えた環境客は全体の4%で、08年度の15.8%

    から激減した。

  ・・・交通・宿泊の手配方法についても「ツアー・団体旅行」が15.4%で、

    08年度の24.5%から減った。

  ・・・函館の観光情報の入手先については「インターネットなど」が33.3%

    となり、前年度の20.5%から大きく増えた。

  ・・・函館で1泊以上する観光客は全体の94.8%を占め、宿泊地としての

    魅力は健在。日帰り客を加えた1人当たりの旅行費用は2万9894円

    で、08年どの3万2331円を下回り、05年度の調査開始以来、初めて

    3万円を割り込んだ。

   ーーーー此処から感想です。  

    この記事を読んで、先ず感じるのは非常の数字が具体的で細かい。

   人数も、費用でも、下一桁までキチンと出るところが非常に日本的。

   で、こうした細かな数字は実態を具体的に示し、よく分かるようですが、

   そこが数字のマジックでして、細かな数字が具体的情報となるか?は

   かなり怪しい。かつ%というやつはもっと気をつけて見る必要があります。

    数字が具体的なら具体的なほど、問題の核心が具体的になるかというと

   それは、違うと思います。数字と問題点の具体的指摘は一致してません。

    もっとも、報道にはこの手の数字は必ず必要とされるでしょうが。

     数字に間違いはないのでしょうから、その点に何の疑問もありません。

   ですが、ここでは全体の数字が出てませんので、別に渡島・檜山管内の

   観光客が減ってるわけではなく、日本の全体落ち込んだ中で、この地域

   でもそうなっているだけの情報と理解した方がよろしいかと。

     旅行の形態が、個人旅行に移行している。それは日本の人口構成が示し

   ているように若者が少ないのですから、前年比でずっと伸びていくことは

   はありえないわけで、加えて若者の旅行の形態であった、修学旅行なども、

   最近函館を訪れる修学旅行の生徒さんたちは、バスで移動するのはグンと

   減って、それだけ人数もいないのです。個々に市電や公共交通機関を使い

   移動して小グループで移動しているのを良く見かけます。

    また、函館で何か大きな催しがあっても、お集まりになる方は以前の様に

   主催団体が一度に団体で函館へ運び込む方法は少なく、それぞれの方が

   ご自身の手配で、三々五々入ってくる方法が多く取られるようなりました。

   ですので、団体という締めくくりでお出でになるお客様は今後ますます少なく

   なること請け合いです。

   全体で伸びが期待できるのは、せいぜい、これから年金受給者のご夫妻が

   二人で時間をかけて歩く団塊の世代の旅行か、家族旅行の形態でしょう。

      函館で1泊以上する人の数が割合的に減らないのは「宿泊地」としての

   魅力が健在と分析ですが、これは単に函館へ来たからには「函館の夜景」を

   ご覧になりたいからで、夜景を見てから移動はちょっと大変ですので、1泊と。

     この点も大分以前に書きましたが、夜景というやつは必ずしも毎日見れる

   わけではありませんので、夜景が生憎見れない日のサービスを考えなくては

   いけないと思います。

     昨日も書きましたように、これまでは、団体でどっと一度にいらっしゃる

   お客様を対象に、観光が成り立っておりましたが、これからは個人のお客様

   を相手に、どんなサービスを提供できるかに、時代が移ってきたということだと

   思います。その個人の中に更に、日本人に限らず、という観点も必要となり

   ました。

     おそらく、先の新聞報道の分析では、インフルエンザが流行ったから、

   不景気だから、旅行者が減った、との分析は、要因の一つとし数には入る

   でしょうが、根本は此処にあるのではなく、

     総体の数を増やそうと思うなら、個人の旅行にあった歓迎の形態を、

   地元観光業界・関連産業、市民を含めて考え方を少し変えないと、多分

   増えないと思います。原因をそうした表面上のものに求めている限り、

   解決できない問題があるということを是非認識してください。

      観光産業に携わる皆さんは、私などよりずっとその感を強くお持ちで

   しょうから、今後そうした動きが見られることと思います。

     魅力ある北海道、そして、道南、函館がもっと皆さんに来ていただいて、

   楽しんでいただけることを期待しております。

     函館は、皆さんのお越しを心からお待ちしております。

     Img_15531

    

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