☆ 中国へサラブレットを輸出 ☆
中国へは様々な商品・物が輸出されているのは、漠然と皆さんご存知の通り。
でも、競走馬も輸出されていた、というのはご存知でしたか?
これは、ちょっと珍しいし、この手の情報はなかなか知る機会がないので、
日中友好協会「浦河日中」に載った記事を以下そのまま紹介致しましょう。
以下、『浦河日中』浦河日中友好協会機関誌 第6号 より、
「中国へ60頭の輸出を語る」-貿易協定と検疫施設が課題。
5月20日浦河町文化会館ミニシアターで浦河町軽種馬振興対策推進協議会と、
浦河日中友好協会が共催し、3月末に日高管内の軽種馬60頭を中国へ輸出した
町内のダイヤモンドファームを経営の小田隆範さんがそのノウハウを講演した。
浦河地域づくり講座「中国との経済友好交流の可能性を探る」と題して、
「浦河産馬ー中国を駆ける!」という内容だけに牧場関係者約70人が参加、
会場は殆ど満員になった。
中国国内には、12箇所の競馬場がありそのうちの一つ河北省の武漢競馬場
を小田さんは昨年11月に訪れた。
パドックは大屋根付の観客席もあり、スタンドは6~7万人入りで、三棟の
五階建てで二階からはガラス張り。
オーロラビジョンも完備、馬場はダート1600メートルで、ゴール前では観客
は非常な盛り上がりを見せ本当に競馬を楽しんでいた。
政府の政策で馬券の発売は禁止だが優勝馬には多額の賞金を得ている等、
中国経済の豊かさを実感した。
今回の武漢競馬場は中国全土から今年一年競馬をして来た馬達が集まって
チャンピョンシップの様子で競馬をする体制は完璧で競馬場も香港・シンガポール
の競馬場そっくりで、馬引きもさながらドバイワールドカップを思わせた。
今年3月20日、中国吉林省の牧場主に日高管内産馬のサラブレットを輸出、
別途で100頭の輸出の申し込みも受けており、こちらは今年11月に輸出を予定
している。
今回輸出したサラブレットの購入者は、在来の中国馬・モンゴル馬と交配し
品種改良して競走馬を作るとの事で、これには我々も賛成であり、10年前に
北海牧場が中国に輸出した馬達が現在良い成績を上げていると聞き日本馬の
活躍に安心した。
今後の輸出拡大への問題点は、
①検疫期間が2ヶ月と長く(通常は1週間)それが買い主の負担。
②日本の輸出検疫場所は栃木県鍋掛牧場30馬房、日本軽種馬協会静内
種馬所30馬房と少なく150馬房は必要。
③輸送ルートの問題は、中国への貨物機は北京・上海は良いが、吉林省や
内モンゴルへの直行便が無く、多くのインフラ整備が必要。
④中国からの検疫検査官が来日し本検疫施設に1ヶ月も滞在する。
⑤過去2年間の飼養農場の列記。
⑥飛行場までの輸送ルート上の過去二年間の無病証明。
⑦同一検査を二回もする・・・馬パラチフス、馬インフルエンザ、馬鼻肺炎。
基本的には、2002年に北海牧場が20頭を輸出した時と全く検疫証明書
の変更がないまま来ており、貿易協定の改定によるこれらの簡略化や検疫
施設の充実が今後の重大な課題となる。
最近における中国経済の豊かさが世界の話題になっている今日、
その富裕層を日高地方に呼び込んで、紋別競馬場を始め観光と連動
させるべき・・・ と講演を締めくくった。
というものでした。
何でもそうですが、一番最初に手がける人は、路がないので、それを
創りながら、煩雑な両国間の手続きをするのはとても大変です。
出来ましたら、「浦河日中友好協会」さん、この後の動きなどもあったら
教えてください。どうぞよろしく。
函館日中友好協会
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コメント
>今回輸出したサラブレットの購入者は、在来の中国馬・モンゴル馬と交配し品種改良して競走馬を作るとの事で
サラブレッドはサラブレッド同士で交配しないと
全く意味がないと思うんですが。
投稿: | 2011年2月10日 (木) 04時34分