上海世博会・開幕!!
上海万博(世博シー・ボー)の開幕式を見た。
全体の感じをまず、
世界中の要人が招待されての開幕式は、前半が各挨拶、舞台を使っての
演技、会場を外に移しての花火での祝い、という仕立てでした。
印象は一言で言えば、世界を意識した”春節晩会”を 見せられた、感じです。
北京オリンピックの開幕式が長すぎるとの批判もあって、短くとの話が事前に
あったようですが、万博は別段選手入場があるわけでもなく、聖火点灯がある
わけでもありませんので、その分だけでも短くなるはずですから、この点は心配
ないと思ってました。
その分挨拶部分が少し長く取られてますが、とりわけ開催地”上海”を相当
意識したものでして、その後の花火の派手さも、きっと”上海”の面子で北京の
オリンピックの時を更に上回りたかったのでしょう。
各挨拶にもそのあとの歌の部分でも翻訳・通訳をつけないで流す方式がとられ
てました。挨拶に立つ人の紹介の部分のみ、英語・仏語の紹介があり、
挨拶の中で、彼は万博委員会の長なのでしょうが、母語はフランス語の方だと
思うのですが、よくあるただ「大家好!」とか「謝謝!!」の挨拶ではなく、その挨拶
の長い中国語を多分日本人で言うとカタカナのようなもので書いて、それを見て、
たどたどしい中国語で話していて、どうやらこうやら中国語に聞こえるというような
きわどいところなのですが、そこは挨拶ですから、「・・・希望上海世博円満成功!!」
なんてなありきたりの文面でしたが、話題になり喜ばれてました。
例の、盗作話題の上海万博テーマソングは、多分のこの日に使う予定だった
はずですが、外されてました。その意味では早く分かってよかったのでしょう。
舞台での歌や舞踏は、4部したてて、各国からのスターが舞台に立ってました。
日本からはご存知のように、谷村新司がソロで、「昴」を歌ってました。歌い
終わって、何か少し気のきいたことを中国語でちょっと一言行ってくれればもっと
よかったでしょうが、「謝謝!!謝謝、大家!!」と拍手に応えてました。
そのあと、会場は外になり、花火と河向こう側に壁をつくりそれをスクリーンに
しての映像で演出してました。
この辺が上手いです。ある地形やその辺りのものを実に上手く利用しています。
水がありますので、水による演出も利用し、花火も水中からのものと陸地からの
からのものを取り混ぜ、それに対岸の映像と音楽を入れ、花火の最後は、
上海テレビ塔をも利用しての、高い位置でのテレビ塔そのものが花火の背景
として使われてました。
まあ、先ほども言いました様に、”上海”の面子をかけたお金の使い方と、
地形を上手く使い(またあの河幅がちょうど良いくらいに広いのです、余り狭い
と此方側には要人が詰めてますので警護の問題もあり難しいでしょう)、
できるのは、政府が何かやろうと思えば、大概のものが即、実現可能という
体制上の問題もあるでしょう。
日本では、東京オリンピックから大阪万博まで、6年の歳月を経て
日本の歩は進められていますが、
中国では、北京オリンピックがついこの間、88年。この間、あまりに
近すぎる、
それだけ中国は急激な速度で、社会発展をさせようとしてますが、
これはどうも少し速すぎると思います。
加えて、あの国の広さを考えると、ちょっとスピードが速過ぎて
心配です。
上海世博開幕式の総てをご覧になりたい方、
中国中央電視台特別番組ですので、もちろん総て中国語ですが、
ビデオテープですがお貸しします。ご連絡下さい。
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