中国・青海・玉樹地震報道にみる中国マスコミ
14日午前7時49分に
発生したマグニチュード7・1
の地震から1週間になろうとしている。
四川のあの地震の時も発生後100時間を越え生還する人が
見つかったりしていたが、今回も100時間を越えて生還者が発見
されて。四川のあの時の地震では、一週間後の時点で死者数が3万人
を越えていた。
今回の地震に際しての報道(主に中国中央テレビ)を見ていて、
先の四川大地震の時の、混乱振りがなかったのはとてもよかったと思う。
前回は明らかに、中国のマスコミそのものがこの手の報道の経験が
なく、マスコミそのものも混乱気味だった思う。そうした慌てぶりや、混乱
が見ている側にも作用して、災害時には時にそれが障害ともなるので
災害時の報道こそ、落ち着いて、今何を視聴者に訴えかけ、何を伝えるか
をきちんと整理したその上で、冷静な報道が求められると思います。
いたずらに被災者の様子や、逆にそれを救出できたその様子を伝える
だけでなく、とりわけ国土の広い中国では、現地ではいまなにが行われ
何が必要で、これから急務とされることは何かを伝え、何が障害となって
いるかを沈着に知らせるその任務を負っているとおもいます。
ともすれば衝撃的な映像を求めがちですが、それは二次的なものです。
今回の青海省での地震が発生してから、一貫して非常の落ち着いた報道が
されていたのが、全部のニュース番組を見ていたわけではありませんので、
私の見た範囲では、抑制がよくきいていて、四川の時の経験がよく生かされ
ていて、いろい勉強したんだな中国も、と感じさせます。
また、最近のニュース番組作り方に、
中国で発生したこの地震の報道が、世界中の国ではどう報じられているか、
を各国の新聞や、テレビニュースで、このように伝えられている、という
ような紹介をされています。
当然この紹介の際に、どの国どんなニュースを、取り上げるかの取捨選択
は中国の放送局にありますのでかなり恣意的なものですが、
それでもこれをするようになったということは、自分の国で起きている事が
他の国でどう見られているかを気にするようになった、ということでして、
自分の国が他の国からも見られているという意識、
自分たちのやっている方法が他の国にはどう映るかを気にし始めた、
という点でとてもいいことだと思います。
自分の国の、自分たちさえ良ければもうそれでいいんだ、と言う時代は
終わりました。今後はさらに何か事あるごとに、中国に限らずその国一国の
問題には留まりませんので、世界規模で問題の解決に当たらなければ
なりませんし、対処法を大概に検討していかなければなりません。
とりわけ環境の問題、資源の問題、食料の問題、
恐らくどの問題も中国が世界に与える影響がそうとう大きいことは明らか
ですので、自国の処理の仕方を他の国がどう見てどう評価をしているかを
検証することはとても大切です。
その萌芽のこの災害報道にもみえるようになりました。
今回の大地震の中国での報道を見ていてそんなことを感じました。
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