回顧2009年的中国、私的中国この一年
年の瀬もせまり、あちこちでこの一年を振り返っての記事を目にする。
お定まりのこの一年の十大ニュースを目にする季節となった。
そこで、
ここでも、この一年の中国の動きを振り返って、書いてみようと思う。
但し、他と同じようにただ大きいニュースを並べるのでは芸がないので、
此処には、全く私的な、私の見た中国の2009年一年とする。
細かな問題も整理して書いてみたかったのですが、まずは
この一年・09年の中国との問題で、とりわけ大きな三つの点に
私は注目している。その三つを上げてみます。
2009年、中国の十大ニュースを拾うのは簡単だ。
何といっても、中国は今年建国60周年を迎え、去年のオリンピック、来年の
万博の間を埋める大きなイベントとしてこれがこの年の柱となった。
壱・ 私がこの一年中国の一番の注目は、
これは今年だけの問題では無かったのですが、
中台接近、ですね。
以前の中台のありようとはまた違ったグンと一歩も二歩も踏み込んだ
この間の動きは、数年後この年を振り返ったときには、大きな動きの
あった年として記憶されるでしょう。これは、どうしてもその時々の両国の
情勢や要人や勢力分布などにも左右され、どちらかが上手くやろうと
思っても必ずしもそうは動かないし、世界の情勢や経済との関係それまでの
経過と経緯もあってほぼ偶発的に上手くゆくものなのですが、それが
進んでいます。
皆さんにそうした感じがあるのかどうかは分かりません。
また、日本のマスコミはこの点を余り関係ないとみているのか、
扱いも小さいですし、それを取り上げる評論かも少ないですが、
09年を代表する中国の最大のニュースはこの中台の接近にあると思います。
私などには分かりませんが、恐らくもう先の先を見ているまた見えている人が
いて、この二国間の問題も決着へ向けて動き出している、そんな曲がり角の
年なのかも知れません。
弐・
日本における外国人研修生制度の問題です。
外国人研修制度は今のところこの制度の指す外国人のその殆どが
中国からの研修生・実習生であることから、この問題は外国人というより
中国人研修生と言い換えてもいいでしょう。
この問題もこの一年に限らない動きなのですが、これもまた、この年
大きく動く始めている胎動を感じるのですが、同じく日本のマスコミなどでは
その問題が違った形で表面化したその時だけ取り上げておりますが、
実はもうそういう段階ではなく、もっと根本的なところに目をむけ、対処を
する必要に迫られているのですが、誰もが気づかないか気づかない振りを
しています。
今年になってその問題はそうとう顕著になってきているのですが、
取り上げられることが少ないのと、取り上げ方が現象をなぞるだけのそんな
扱いではこの問題は何時までも内在し、膨れ上がるばかりです。
08年の数字で外国人研修生の過労死などによる死亡が34人、
09年の数字は発表されておりませんが当然これを上回る。
犯罪に到るケースは、大小の差もあって統計がありません。
09年が顕著なのは、これまで日本を目指してやってきたいた研修生の
質が中国国内の劇的な変動と共に変化したのと、日本経済の置かれて
いる質的変動との狭間にあってこの問題が新たな段階に明らかに
入り始めている年と私には思えます。
参・三つ目は経済の問題です
こちらを年度の問題と見るのはちょっと躊躇われるのか、どのニュース記事
もそういう形で取り上げられませんが、
最近の全ての現象はこの経済によっているところが大きいのでして、
「中国富裕層」という詞が踊ってますが、この詞の反対にはそうでない層が
いるということと、世界の経済に、60歳になり還暦を迎えた中国が躍り出て
あらゆることに影響してくるという前兆の年として、この09年は記念すべき
年として、記憶しておく必要があるかも知れません。
この年を境に、中国は対日本との問題に限らず、世界中の問題に
大きな影響力をもって、かつ大きな発言力をもって立ち上がってきます。
そのことはもう誰もすでにどこかでうすうすは感じているのですが、
09年を境に、今後は実感をもってそれを感じる段階に入るその
ターニングポイントの年と言えます。
つまり、この三つの大きな動きから、
この2009年が、大きな曲がり角の年と言えます
それは、数年後にこれらの問題が更に具体化し、具象化して
そういえばあの頃から・・・
と思えるそんな大きな力がすでに見え初めている年なのですが、
どの報道も論説も、単に目の前の問題に驚き、怒り、喜んでますが、
実はもっとこうした問題を取り上げても貰いたいし、
そろそろ対処も考えなくてはいけないのですが、
来る2010年、これらの問題に、気づき、声をあげ、動きを作る人が
現れてくれることを望んでますし、その兆しがあるなら支援したい。
どれも一両日には解決などできはしない、
ですが、どれもそういう問題があることを認識しないことには
解決への道はない、それに気づき初めてその動きがある、
気づくのが早ければその対処はある、
気づくのが遅ければもう対処といえない、
そういう目に今一度この一年の中国とのニュースなり
現象を改めてご覧になっていただきたい。
全く私的な今年の中国の大きな動きを追ってみた。
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