中国の大道芸 --今週読んだ本『北京路地裏エンターティメント』
のかは分かりませんが、中国の
各地に所謂大道芸の人たちが
沢山いて縁日、中国では廟会
となりますが、お祭りの日にその
賑わいの中で芸を披露し、物を売る、っといた世界は
実は古くは日本にもありました。
小沢昭一の世界ですね。彼が纏め上げて記録したあの
日本大道芸人の世界は素晴らしい記録として残るでしょう。
消え行くものの中でともすればその記録さえ残らないような
暮らしの中にひっそりと慣れ親しんだものたちを形あるものとして
残す作業はなかなかどうして誰かがやってくれないと、残りません。
中国にも小沢昭一的人が現れてそうした記録を残してくれることを
望んでいます。
さて、この本でとりあがられているのは、北京の胡同フー・トンを舞台に
(この胡同そのものがいまや風前の灯火になり僅かに観光用に保存されて
いますが)そこでの庶民の暮らしに寄り添ってあった芸人達の記録です
こうした記録の先輩としては『北京風俗大全』羅信耀著 平凡社刊
-城壁と胡同の市民生活誌ーのぶ厚い本があります。
こちらは文章と、その文を補完するくらいの挿絵がところどころについてる
くらいで、もっぱら研究学者用に記録されたような多少硬い本です。
ですが、いまはもう見られなくなった、王都・北京を練り歩く物売りの声や
下町で遊ぶ大人たちのその興味となるさまざまな物売りを紹介しており、
その殆どがいまではもう見られなくなったものばかりです。
どうなんでしょう、日本もそうですが、生活環境の変化に伴い、何時までも
昔ながらの暮らしが出来ませんし、中国のように急激な変化の中にいる都市
では、それが更に難しくなっているのは容易に分かります。
北京の街中、われわれが行って宿泊するような中心部は総て ビルビルの
コンクリートが乱立してるような環境ですので、もう無理です。
となれば、そうしたものが残る手段は、観光として残る、ということです。
胡同もそうですが、そうした懐かしの北京を見たい外国の人たちが観光として
それを支えて辛うじて残る、という道はありそうです。
実はこの子達はいま訓練中でして、それもこうした
ことを教える専門の学校がちゃんとあって、ここを
卒業して街でそうした茶館に勤め、この技をもって
いれば それで、就職ができるわけですね、
そして、こうした技を披露しそれを見るのが観光客でして、
この様に観光と結びついて、本当の伝統の技とはまた違った形で
その文化が残る、ということに今後はなるのでしょう。
それで、その本物ののとういか、原型をだんだん誰もが分からなくなります
から、今のうちにだれかちゃんと記録しておいて貰いたいな、と願ってます。
この本のように写真で、分かりやすく外国に紹介するというのも、
ここが入り口となる人も沢山いらっしゃいますので、当然これも必要です。
中国の朝の公園様子も大分変ってきましたね、
何か見慣れない健康器具の、それもどう使うのかも分からない斬新なデザインの
最新?の器具には私はちょっと違和感があるんですが、
これも時代でしょうが。
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