中国タバコ ・ コレクション
世の中にはいろんな趣味の人がいる。その一つが、モノを集める、というやつだ。
この趣味はどちらかと言うと、圧倒的に男性に多く見られる傾向にある。
女性はそんな馬鹿らしいことに情熱は傾けない。
なぜって、モノというやつは集めてもキリがないことを知っているし、集めて
そのことだけで悦に入っているその馬鹿さ加減が分かっているからだ。
私は本格的に何かを全精力を傾け、一生をかけても集めよう、というほどの
熱意はない。そんな熱意もないかわり、すぐに何でも捨ててしまうほどの度量
もないので、ついつい勿体ないとか、これ珍しい、とかいっては取って置く。
これをコレクションとまで言えるかどうかははなはだ心もとないが、色んなものを
このレベルでは集めている。その殆どが中国グッズだ。
そうれは包装紙や宣伝紙の類にまで及び、家人にとってのこれらはゴミでしか
なく、ちょっと油断してると捨てられてしまう。
最初はきっとそのパッケージデザインに引かれて
買い始めたものと思う。ですから、これら買い求めた
タバコは総て今も中身が入ったままだが、恐らく
ここに写ってるのはみな、シガレットだが、これと
は別にご存知のように、水たばこ、嗅ぎたばこ、噛み
たばこ、もある。更にご存じのように中国嗅ぎたばこ
には有名な、嗅ぎタバコ専用の鼻煙壺というのが
芸術品といってもいい工芸品で、骨董の類にも入り
これはこれでコレクターが世界中に沢山居て、その
世界がある。これも集めようと思ったこともあるが、
こちらは完全に経済的な理由で辞めた。高いのだ。それに贋物も多い。
さて、中国のタバコ。中国庶民・老百姓ラオ・バイ・シン の楽しみは
「烟イェン・酒ジュゥ・茶チャ」だそうだ。
とするなら、私はタバコと酒をやらないので、うち二つを失くしている。
その分、自分では吸えないが集める。
もう一つ、中国のタバコの習慣に「烟酒不分家」というのが礼儀で、
タバコと酒は、独りで楽しんじゃダメ、との教えどおり、
タバコはそれを吸おうと思ったらまず傍にいる誰彼に、どうぞ!と自分の
タバコから1本出して勧める。勝手に自分だけ吸っちゃダメだ。
だから会議の席上や、小さな応接室で数人がいる時など、誰かが一服
しようと思ったならまず、隣に箱から半ばまで飛び出した1本を指し示し
どうぞ!と言わなくてならない。言われた方は、じゃぁ!とその他人の1本
を受け取り、厳かに吸う。その換わり暫くしてこっちの他人が吸いたくなったら
勿論自分だけ吸っちゃダメで、先ほど勧めてくれた人にも、他にいる人たち
にも、どうぞ!どうぞ!といって勧めてからやっと自分の口に1本咥え、
プッファーと吸うことができる。
同じように酒は、独酌を許さず、傍の人が必ず注いでくれるし、隣の人は
常にその杯が空になっているかどうかに気を使っている。
これが、大きな違いだろうと思う。
味は自分が吸わないので、喫煙者の話では、中国タバコは総じて重い、
と言っていた。特に近年日本では軽いタバコが主流となってきているので、
中国タバコはいがらっぽさが拭い難いようだ。
私の関心はもう一つ、タバコに漢字名前が多いということだ。
日本もここから出発した。「敷島」だとか「大和」だとか、「光」「新生」
ぐらいまで。その後、出るタバコ出るタバコが洋文字になった。
「ゴールデンバット」あたりからか?
中国はまだ圧倒的に漢字表記名前。外国タバコと区別されている。
パッケージの使い方も、どうしてなかなか面白い。
タバコとは思えない可愛らしいパッケージがあったり、
タバコのパッケージに、パンダや建物や風景が描かれているものも
珍しくない。
多分、世界タバコ博物館ってなところがどこかにあって、そこへ行けば
世界中のタバコが見れるんだと思うし、中国タバコに書かれた集大成の
本があるんだと思う。本屋さんで以前に中国農業関係の専門書としての
タバコの本を見たが余りに専門的すぎて私の手には負えなかった。
さて、これらの中国タバココレクション、店に飾って見ていただいたのが
昨日書いたように店を「禁煙」にしたら、相応しくないということでその場も
追われ、いまやダンボールの中で眠ってるが、どうしたら良いものやら。
勿体なくてとても捨てられないし・・・。
明日は中国でも吹き始めた、「禁煙」の動きをお伝えしましょう。
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