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2009年7月11日 (土)

住まいと文化の関係、変わる中国の居住空間

   今週ずっと見てきたのは、中国の人たちの住まい方が変わりつつある、

 ということですが、

  実は、人の住まいはその民族の文化と切っても切り離せず、民族の文化は

 とりもなおさずその住まい方に現れると私は思うんですね。

  それは何も中国に限らずですね、日本の住まいも私の子供の頃と比べれば

 大きく変わりました。

  その民族の住まいはその民族の集大成となるのは、その民族がどういった

 環境の下に生活し、もともとはその身の回りに有るものを使って自分達の住まいを

 造るかにあります。そして、室内を自分達に食べ物、居睡にあわせて暮らします

 ので、ある国は石造りで、レンガの家で、日本は木材で、どこも天然の素材で出来

 上がっていたものがいつの間にか建築資材そのものも自然のもから人工のものへ

 と変わり、その中の室内の飾りつけも当然変わって来た、といったようなことを書い

 てきたつもりです。

   住まい方がそのライフスタイルを如実に表現してくれます。

   以前、私たちの家は、木造のそれはそれは小さなものでした。ですので、家族

 はいつも一緒に顔をつき合わせて暮らさなくければならず、プライベートなどと

 いう考えすらなく、その分家族の繋がりは嫌がおうにも強かった。

   誰もが持ち物も少なかったし、家族を合わせても家財と呼べるものは小さな

 スペースで十分だった。それがその後、洪水のような物が家に押し寄せてくる。

 家電をはじめ、食べるものが変わればそれに合った食器もそれを収める

 家具も必要となってみたら、家の中はモノで溢れていた。

   ”経済”というやつはそれが正しくて、好ましい状態らしい。

   簡単な流し台だけがあった、あった台所も様々な料理を作れるように

1 早くて便利な配置と新しく入った

家電と、増えた調理道具の

収容を考えて誰もがシステム

キッチンが好いと言った。

 中国でも今そうなりつつある。

油を多用する中華料理とそれに

あった多少の工夫はあるらしいが

見た感じはこんなで変わらない。

 以前は中華鍋ひとつあれば

  それで何でも出来ていたのがそうは行かなくなった。

   日本では畳の部屋がもうすでに単に飾りの部屋になりつつある。

  なくなりはしないのは、自分達の暮らしにまだ合っている部分が

  僅かにあるからだ。それは布団の生活で、たためばまた空間として

  使える日本の住宅の広さの事情があるだけで、それも広さを心配せず

  ベットの生活に移行すれば畳の部屋は消えてなくなるかも知れない。

2 中国の人たちの浴室はまだ、日本人のように

 風呂につかる、というより体を洗うためのシャワー

 があれば良いので、バスタブを必要とせず、大体が

 このように水周りが一緒になったトイレとシャワーが

 隣り合わせのタイプが多いが、

  これも生活が変わり浴槽につかって仕事の疲れを

 とろうなどとなってくると、バスタブつきの住宅が増える

  かもしれない。ただ、南の人たちは日本でも別段浴槽を必要としないらしい

  ので、それは地域性もあるのでしょうが。

    以前私が子供の頃に暮らしていたような板を打ち付けただけの簡単な

  日本家屋はもう見られない。

    外壁は何か化学処理された建材が使われ、それは防火にも役立っている

  らしい。

    外壁と中の間には断熱材というのが北国の場合は必ず必要で、冬の寒さ

  から守ってくれる。

    子供たちにはそれぞれが自分の部屋があり、自分たちの物がその中は

  溢れていて、そこが自分の”城”だ。

    こんな風に日本の住まいとその暮らし方もここ数十年で大きく変わった、

  変わってみたら、それは自分達の考え方や、価値観も大きく変わってしまった

  ことに気づいていない。

    食べるものも変わった、着ているものも変わった、毎日の時間の流れも、

  人と人の関係も変わった。

    そんな暮らしの一番目に見えて変わるのが、それを総合的に支えている

  住まいと住まい方の変化だ。

    今後も中国の住まいや、暮らし方は大きく変わっていくはずで、

  とても興味がある。

    嘗て日本人が望んだ、広くて便利な家は、今私の周囲にはそうした以前の

  何倍もの広さを持つ住宅が軒を並べているが、私の住む地方都市では、そうした

  大きな住宅に住んでいるのは、息子・娘が皆出て行ったあとの年老いた夫婦が

  二人だけで住むだけの、どの部屋も倉庫のような役割をし電気の点くことのない

  大きな家だ。

    中国では一人っ子政策で、都市部での住宅は先に書いたように、高層住宅

  の一区画を買い求め、その中のデザインに凝り始めていることをこの数日書き

  続けてきました。この現象もきっとあと数年続くでしょうね。

   快適で便利な暮らしを望まない人はいない。

   でもこの便利が曲者で、いつもこの問題に突き当たる。

   便利な暮らしは、本当に人間にとって、必要で良い物なんだろうか、と。

   何処まで便利になれば人間は満足するのだろうか、と。

   

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