日本へやってっくる、中国人ー今週読んだ本『通訳 捜査官』
観光立国としての北海道が
これからどうやって、
外国(アジアからの)人を
受け入れるかの話を
書いていたら、
思い出してこの本を手にして
読み返してみた。
よく言われるように「窓を開ければ」理論というのがあって、
外への窓を開ければ、心地よい新鮮な空気も風も入ってくるが、
窓を開けてしまえばこちらは選べないので、埃だって入るし、虫だって
自由に入ってくる。臭いも芳しい臭いもあれば ・・・、という例えです。
外国から日本を目指す人は別に旅行客には限りません。
そんな人の数も近年はうなぎのぼり。そして何らかの犯罪を犯す、
或いは犯罪に巻き込まれる人の数もそれは大変なもので、
そんな最先端?のところにいた著者の余り一般の方には知られていない
こうした側面はもっと知らされるべきですし、考えなくてはいけない問題
でもあります。
本そのものは著者が実際に取り扱った事件の当事者(中国人)からの
受けた印象や、現行の問題点なども少し指摘されてはおりますが、
恐らく著者も全ては書ききっていないでしょうし、この手の本の内幕物の
超えづらい一線があります、つまり、書きすぎると相手?も見てるわけですので
手の内を余り明かしてしまうと、相手はそれをみて対応策を考えますので
ただでヒントを与えてしまうことになりますから、著者の苦労も分かります。
何よりも、本当はガイドも付いてこない、通訳さんもいない、
そんな人たちだが一番言葉を必要とするその「場」に自由に言葉を使える
人の絶対数が足りてませんし、それに対応する準備をする前に押し寄せて
来る人たちをどうすか、で四苦八苦しているそんな部署もあるということ
でして、それは、観光客の入り込みを期待する、そちらの方にばかり目を向ける
のではなく同じ程度にその反対にもキチンと目を向けておく必要はあります。
日本人はともすると、どうも片側だけ見て判断して、考えを固め行動する傾向
にあります。物事は両面を見て、判断が必要です。
そして、こんなに世界が狭くなったのに、窓を閉める、なんてことは出来ません。
だとするなら、同時にこうした面にも目は向けておかなくてはいけません。
本当に「窓を開けて」みたら、初めて分かる色んな問題もあって、
それらは、その担当の部署、担当の人だけが大変な思いをしてますが、
それは片側しかみずにつっ走ってしまう結果なんですが、これも悩ましい
問題があって、その法なり制度の整備を待っていたのでは何時になるやら
心もとないくらい、時間がかかるということ、
一方で、例えば行政が先をきって、台湾の人が日本でも車の運転が
できるようになるなど法改正が行われてますが、こちらは法の整備が先に
進んでしまい、実際にレンタル会社がその対応や、車ですから当然事故の
可能性を考えなくてはいけませんが、もし事故が起きたなら、保険会社は、
現場検証の警察官は、怪我したなら病院は、レンタカーの会社そのものは、
言葉のサポートができるのかというと、そうはなっていない問題などなど、
さまざまな問題を抱えながら、増え続けてきた中国の人たちの日本行きを
この本のように、捜査官が、病院の先生が、会社の社長さんが、学校の先生が、
最前線で問題の処理をしていると思いますが、
意外に、皆単独でご苦労されていて互いの問題には気づいてませんし、
そした観点にたっての交流の場などがあればいいのにな、とは思いますが
一体もしそうした場を作るとしたなら誰がやるべきなのかが分かりません。
ただ、各方面のご苦労を見ていると、そんな場は必要だし、
あると共通に問題点なども見えてきていいのに・・・・
とは思うものの、本当に誰が何処から手をつければいいのでしょう?
ということで再読した「通訳捜査官」を見ていてそんな感想を持ちました。
通訳捜査官―中国人犯罪者との闘い2920日
買ったきっかけ:
現場の声が知りたい。
感想:
想像したとおり大変だ、現場は。
おすすめポイント:
まずは、多くの人に実態を知ってもらいたい。
通訳捜査官―中国人犯罪者との闘い2920日 著者:坂東 忠信 | |
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